なかながやができるまで
わたしはトラックの運転手をしていました。子どもは2人いますが、忙しくてあまり一緒に過ごせないまま、彼、彼女らは成人し巣立っていきました。
” さぁこれからの人生どうしよう” そんな風に思っていたとき、お腹を空かせている子どもたちのための「子ども食堂」という活動が各地で広がっていることを知り、自分も何かできることはないか?と突き動かされる様に、隣の市で開催されようとしていた、横須賀の子ども食堂に関わる様になりました。寝食をいとわない想いの強さから代表に就任、単身で横須賀に移り住み、約1年ほど、活動を続けてきました。
そんな経緯の中で、子どもたちに対して、気持ちを一つにできる、大切な仲間を得ました。
池上子ども食堂をわたしの呼びかけで始めてくれた、地域出身、地域に根をはり二児のママでもある暁さん。そして、裸一貫で活動をし、何とか食いつないでいたわたしに、活動をしながら続けられるような仕事をあたえてくれ、暁さんに池上子ども食堂の場を快く提供してくれた、介護サービス会社の常務でもある仁さん。わたしの強すぎる様な想いを、見守り、実現に向け動いてくれる同志です。
Yokosuka子ども食堂時代から応援ソングなどを作ってくれ活動を支えてくれたしーちゃん、イベントごとなど何かと頼もしい下田さん、暁さんや親友のな奈さんと共に池上子ども食堂を支えてくれるまさみちゃん、などなど。応援してくれる人も、子どもたちも、どんどん集まり、手応えを感じると共に、今こそ、必要としている子どもたちに、定期開催でなく、日々、毎日、安心できる安全な居場所やご飯を届けたい、と思うに至りました。
地域のすべての子どもたちと同じ目線に立ち、安心できる居場所をここに設けます。
代表 和田 信一
子ども食堂を池上地域で開催しないか、と打診を受けた際、大きかったのはママ友の存在でした。子どもたちの日々のどーしたこーしたを、自分の子はもとより、ひとの子の話でも、とっても面白おかしく腹を抱えて笑いながら延々話し合えるママ友たち。子どもたちの些細なエピソードを心から楽しく愛おしみながら分かち合える関係性が幸いにも自分の周りにあって、どんな親でも、こんな輪の中にいたら、悩み、吹き飛んじゃうんじゃないかな、と思え、そんな彼女たちを巻き込めたなら、きっといいコミュニティになると思いました。
和田さんというとても純粋で面白いこと好きで、子どもの心を持った存在の人と、大好きな仲間と、頼れる仁さんと、池上子ども食堂の開催を続けるうち、常設化の話が出て、クラウドファンディングへと乗り出し、多くの皆様のご支援でここまで来れたこと、それが故に、ながやの子どもたちと出逢えたこと、本当に有り難く感謝しております。これでいいのか、日々の自問自答を、見守り、相談に乗ってくださった方々にも、言い尽くせぬ程、感謝しております。
また、ながや設立時より、自分たちに足らない部分をいつもご指摘くださる昔から馴染みの地域の熟女の皆様、山口さん、笠原バーバ、福井さん、にも、心より感謝。一緒にながやを創っていけること、とても嬉しく思っております。
ながやのみんなと、これからもいっぱい話して、笑って、怒ったり、時に一緒に泣くこともあろうかと思いますが、共に成長し、歩んでいければと思っております。どうぞ温かく見守って下されば幸いです。どうぞよろしくお願いいたします!
宮原暁子(一般社団法人ヨガセラピスト協会代表)
デイサービスは、高齢者に食事や入浴、リハビリといったサービスを提供しています。朝から夕方まで30名超の高齢者が利用する施設は、広々していて、椅子もテーブルも厨房も食器もたくさん揃っています。ある日「食堂をやりたい人がいる」との話が舞い込み、「それだ!」と二つ返事で引き受けました。
私にとっては、子どもの支援に関わる初めての体験でした。折しも時期はハロウィンの季節。わけもわからず、顔に落書きされ、腕にも足にも子どもがぶら下がっている状態。ちょっとしたカルチャーショックでした。
それを機会に子どもを取り巻く環境やひとりひとりが抱える課題といったものを少しづつ勉強し始めた頃、今度は和田さん宮原さんが揃って現れ、「常設の子ども食堂がやりたい。手伝って」と。なんの見返りも求めず、「やりたい」「やるべき」という気持ちだけで行動を起こそうとするふたりに引きづられるようにして、気がつけば、子どもの居場所をづくりにふたりと一緒に奔走するようになっていました。3人のチームでは、事務局のような立場であれば力になれるのではないかと考え参加した活動でしたが、子ども達と関わり、ひとりひとりの心に触れる機会が増え、本当に新しい経験をさせてもらっています。
ながやでの主な役割は、日曜大工のほか、広告を作成したり、書類をつくったり。和田さんの「あ、仁さんリーフレットつくらなきゃ」や、暁さん(宮原)の「ここに棚があればな」といった声に応えて作業するのが私の役目です。ながやで出会った子ども達の未来がとても楽しみ。また、こうした時間が自分自身を成長させてくれると実感する日々がとても楽しいです。
嘉山 仁(株式会社スマイル常務)
池上子ども食堂を始めて間もなく、和田さんが目指す、365日24時間いつでもおいでと言ってあげられる子どもの居場所を作りたいという話を聞いて、それは、自分が子育てをしている中で感じ、気になっていた社会や環境の変化、核家族・夫婦共働き・ひとり親家庭が増えたこと、子育てに大変さを感じる親が増えていること(自分も含めて)、昔と比べると弱くなっているようにみえる地域とのつながり、とリンクしてるなと思っていました。でも、実現はまだ先かな、なんて思っていたら和田さんの行動が早かった。。
そして、自分のやりたいこと、と思っていたはずなのに、活動が始まると難題続出で、これでいいのか?悩んだり、最善を尽くしているのか自信が持てず、しっくりこない時期もありました。試行錯誤しながら、今もながやの運営に携わっていられるのは、いつも精一杯・頑張り過ぎちゃう和田さん、問題点を明確にしてくれる暁さん、大工・料理・組織づくり・なんでもできちゃう仁さん、ながやに来始めたことで確実に変化があった子ども達、運営メンバーに加わって下さる方々、資金援助や食材提供などご支援下さる方々、そしてときに厳しく、また優しく見守ってくださる地域の皆様・保護者の皆様・学校関係者の皆様がいてこそ!本当にありがとうございます。
健やかな体と心を育てるための“食”はもちろん、いろいろな人との“かかわり、つながり”についても子ども達と一緒に味わい、感じていけたらと思っております。引き続き、よろしくお願いいたします!
二ノ宮な奈(一般社団法人ヨガセラピスト協会常務)
/